久しぶりに感動的な映画(DVD)を観た。2004年の米映画で「きみに読む物語」(原題:Notebook)。介護老人ホームで、ある老人が認知症の老婦人にノートに書かれた物語を読んで聞かせるところから始まる。ここからネタバレになるので、映画を観たい人はここまで。
実は、この老人は認知症の老婦人の夫で、過去の記憶がなくなった彼女に物語を聞かせて少しでも思い出してもらおうとしていたのだ。二人は若い頃、1940年代のある夏、恋に落ちる。が、よくある話で、彼女(アリー)は金持ちの娘で彼(ノア)は材木を加工している貧しい男であった。結局、彼女の親から二人は引き離されてしまう。男は1年間365通の手紙を彼女に出すが、すべて母親に隠されてしまう。そんなことはつゆ知らず、彼女は裕福な男に恋をして婚約する。
ノアは、あの夏の日に二人で約束した古い家を建て替えることを実現し、このことを偶然知ったアリーは彼の元を訪ねる。そして、最後に婚約者をけって、彼の元に彼女は戻るのだが。
そんなに激しい恋をして、その後幸せな人生を送ったであろう二人だったが、最後は彼女は懐かく最高の思い出をなくし、それを思い出させようと毎日物語を聞かせる彼の姿が、なぜか人生のはかなさを感じさせた。